シンガポール建国の父、リークアンユー氏が亡くなったことは、日本のニュースでも報道されていると思う。
先週インターネット上でリークアンユー氏が亡くなったという誤報が流れたけど、昨日のは本当だった。
リークアンユー氏が成し遂げた偉業は、散々ニュースになっていると思うし、みんながこぞって書いていると思うから、私が感じたことだけ書こうと思う。
私はシンガポールに来てから、ここで出会うシンガポールの人たちに、あなたのシンガポール人としてのアイデンティティは何ですか?と聞き続けていた時期があった。歴史が浅く、文化のない、経済大国のこの国で、国民はしがみつくものがなくてなんとなくフワフワしてるように感じたし、彼らがシンガポール人としてどういうときにプライドを持つのかなというところにずっと興味があった。
その度に唸るほど私を納得させてくれるような答えを聞くことはなかったんたけど、昨日ようやく、その疑問への答えが出たんだと思った。
それは、シンガポール人のアイデンティティは、リークアンユー氏そのものなんだなと。
彼は、資源も何もなかったこの小島を、世界でトップクラスの経済大国へと発展させた。国民に住む場所を与え、豊かな暮らしを今送ることができているのは、他でもない、全てリークアンユー氏の政策や指導力のおかげだから。
昨日、オフィスでは誰に指示されたわけでもないのに、黒い服に身を包んで出勤してきたシンガポール人のスタッフたち。
彼の他界のもとに、この国が精神的に一体化しているのを感じるし、シンガポールの人たちがシンガポール人としての誇りをもっていることが、今は分かる。
これほどまでに国民に愛され、尊敬された首相って、他の国にもいるんだろうか。
外国人の私でさえも、偉大な方を失った悲しみの念に胸がつまってしまう。
シンガポール人の友人たちは、昨日からfbに、彼へのメッセージをアップしている。その中で、you are my heroやmy idolと、親しみと尊敬の念を込めて呼ばれるリー氏。
強く聡明で、国民を導き、あなたが遺したものは、とてもとても大きい。
https://youtu.be/o6bJsiQPCoQ
息子で現首相のリーシェンロン氏の昨日の会見。
あなた以上の人はもう現れない、
と。
何度見ても涙が止まらなかった、この会見。
どうか安らかにおやすみください。
Rest in peace, Mr. Lee Kwan Yew…
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